2023年5月2日〜3日、FOMCが開催されました。
今回の会合で政策金利は0.25%引き上げることに決定。
これでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは5.00-5.25%となりました。
会合後に発表された声明には、前回盛り込まれた「いくらかの追加引き締めが適切となる可能性を見込む」との文言が削除され、
今回で利上げが打ち止めになる可能性も示唆されています。
経済面のリスクが強まる中、FRBのハト派的な意向が示されたことで、市場はドル安・株安で反応。
ドル円はFOMC前、一時は138円に迫る場面もありましたが、200日移動平均線から大きく反落し、5月3日は135円台前半まで急落しました。
米連邦準備制度理事局(FRB)のパウエル議長は、声明発表後の記者会見で、「6月の政策金利を据え置くことを示唆しているのか?」との質問に対し「意義のある変化だ」と回答。
「政策は入手するデータに左右され、会合ごとに判断する。その質問には6月の会合時に取り組む」と述べました。
銀行の状況については概ね「改善してきた」としつつも、「家計と企業への与信環境は一層引き締まったように見受けられる」とコメントしています。
今回の結果をまとめると、いわゆるハト派な姿勢が示された内容でした。
直近ではファースト・リパブリック・バンクが破綻し、JPモルガンの買収が決定するなど、銀行ストレスの悪化が再浮上していましたからね。
複数の上院議員らは、5月の利上げを見送るようパウエル議長に要請し、これ以上の引き締めは銀行へのストレスをさらに拡大させる恐れがあることを訴えていました。
しかし、結果的には0.25%の利上げを強行。
直近のPCE価格指数などのデータを見ているとインフレがまた再燃しているので、FRBはあくまでインフレ撲滅を優先する姿勢を示した格好となったわけです。
一部では「ファースト・リパブリックの次はどこだ?」といった感じで、これからさらに破綻する銀行が出てくるリスクも指摘されています。
今回の利上げで銀行はどこまで耐えられるのか?
雇用や家計は高金利のストレスにより多少弱ってくるのか?
結局のところ、インフレさえ収まってくれればいいわけなんです。
でも消費が活発で雇用も強いうちは、物価ってなかなか下がらないんですよね。
なので、利上げにより経済活動を鈍らせることは重要なんです。
まずインフレを抑えないと、アメリカ経済は最悪の状態になりかねません。
多少痛みを伴ってでも、インフレと戦い、急激な物価上昇を抑えることが最優先だということですね。
今後もアメリカ経済をしっかり見守っていきましょう。
我々の日常生活に大きく関わってきますからね。
では。
コメントを残す